腹巻に目覚める話
8月28日
5月頃、新聞に今年はエルニーニョ現象になると書いていた。エルニーニョ現象だと日本は冷夏になるらしい。
6月頃、新聞に今年はスーパーエルニーニョ現象になると書いていた。スーパーエルニーニョ現象だと一周回って日本は猛暑になるらしい。話が違う。
予報通り、暑い日が続いている。
私は暑がりの汗っかきで、エアコンはいつも26℃に設定している。26.5℃にすると汗が出始め、27℃にすると部屋着のタンクトップは汗に染まる。
ところで先日、風呂上りに腹を壊した。変なものを食べた覚えはない。
トイレに座り、痛む腹に手を当てると温かくて気持ちいい。痛みが引いていく。
これって腹が冷えていたのか。風呂上りでダラダラと汗をかいているのに。年も34になり、最近膝が怪しいと思っていたが、腹まで冷えるのか。
その日の深夜、寝る前にベッドの中で考えていた。最近、やたら温かい飲み物が美味しい。外暑い中歩いて汗だくになり、涼むためにカフェに入ってホットコーヒーを頼む。家では温かいお茶やお湯を飲んでいる。これも腹が冷えているからかもしれない。
腹を温めなければいけない。とりあえずタンクトップの裾をズボンにINした。
もっと、もっと温めたい。そうだ、腹巻をまけばいいのではないか。
夜中に考え事をすると、たいていAmazonかYouTubeに救いを求める結果となる。思いついて5分後にはグンゼの薄手腹巻を購入していた。翌日の午後には届く。
それから数日たった。
私は無敵である。もう怖いものは何もない。多分エアコンの設定を20℃にしても生きていける。それほど腹巻は快適だった。涼しいのに温かい。
最初、腹巻は素肌に装着してその上から部屋着を着ていた。そうすれば宅配が来ても腹巻をしていることはばれないからだ。しかし動くたびに腹巻が滑り、だんだんと着崩れてしまう。
今私は部屋着の上から腹巻をしている。布同士しっかり摩擦が起こってまったく崩れないのだ。この日記を書いている現在、私は寅さんか、あるいはバカボンのパパなのだ。